- 身内の見舞いに行ったところ、主治医に「回復、著しい」と言われる。 来週あたり、外科と相談し、胃に直接管を通し、そこから栄養を補給する「胃ろう」の手術ができるか考えます、とのこと。「胃ろう」の設置が終われば、退院も視野に入ってくる。
- そうですか。今回も助かりますか。
- この二ヶ月弱の入院で、膨大な気力と時間と年収半分の金を失った。そして、身内は寝たきりのまま、とりあえず、施設に戻る。二ヶ月前とほぼ変わらない生活がまた始まるわけで、この二ヶ月は、実質上、無かったことになる。ただ私一人が、気力と時間と金をなくしただけだ。
- ごく近い将来、身内は、また体調を崩して入院するだろう。そしてまた、膨大な気力と時間と金を要求されるだろう。
- 身内が入院し、危ない危ないと言われつつ無事生還するのは、これで四度目である。
- 今回、身内が退院して施設に戻ったとき、気力を保っていられるかどうか自信がない。あまりの虚しさに打ち勝てるだろうか。 このままでは、多分、無理だろう。