怪獣万歳!

muho2’s diary

小説を書いて暮らしている大倉崇裕です。怪獣が3度の飯より好きです。政治的な発言は控えていましたが、保険証廃止の動きで頭が沸騰し、しばらく叫き続けていきます。自分自身大病もしたし、12年間親の介護もしました。その経験からも、保険証は廃止しちゃダメ。絶対!

「相棒」の「長坂秀佳」である「櫻井武晴」作品を見る 1

  • CSで再放送中の相棒。「相棒」の「長坂秀佳」である「櫻井武晴」作品をピックアップして見て行く。

シーズン1 第3話

 

「亀山君、君は落語なんか好きですか?」

 

新宿の歩道橋上で、男の死体が発見される。死んだのは暴力団貴船組の組員加賀山友二。遺体の状況から階段からの転落死だと思われるが、発見現場は歩道橋の上。犯人はなぜ、階段から突き落とした加賀山を、わざわざ歩道橋上に運び上げたのか。貴船組は薬物の売買を巡り、陳風偉率いる大陸系の新興組織と対立を深めていた。一課は最重要容疑者として陳風偉のグループに目をつける。一方、生活安全課は、同じく陳風偉を薬物売買の容疑で内偵中。取引現場を押さえるべく、特命課の協力を仰ぎ張り込んでいたのだが、一課の乱入により計画はメチャクチャに。現場から逃げた容疑者二人を追う杉下は、なぜかそのまま付近の寄席、末廣亭へ。下席のトリを務める橘亭青楽の「手紙無筆」を聴いている間に、何と逃げた二人が客席にやって来る。二人を首尾良く逮捕した杉下だったが、高座の青楽の行動に不審を抱く。「手紙」として当初手ぬぐいを使っていた彼が、なぜ途中からそれを扇子に変えたのかーー。

逃げた組員を追って入った寄席で、たまたま高座に出ていた青楽がいきなり事件関係者っていう偶然に「へ!?」となったりするのだが、それはもはや些末な事だろう。このエピソード、事実上の倒叙と言えなくもないから。犯人視点はまったくないが、まあ、彼が犯人であることを隠そうともしていないし。興味は、粗暴な暴力団と温厚な落語家との間に何が!? という動機であり、そこに妻美奈子がすっと入ってくるあたりは素晴らしい。

不祥事シリーズ以前、シーズン2 の「オーベルジュ・ド・コーズカ」に呼応するような、職業ミステリーの秀作である。なんといっても小宮孝泰さんの落語が聴きどころで、マクラから「手紙無筆」のさわりまで、さすがという内容。美奈子さんの大西結花さんも、本当に元アイドルで、実に良かった。20年後に続編が作られたのも判る。しかし、タイトルが「秘密の元アイドル妻」ってネタバレ半分なクソタイトルはもう少し何とか……。2時間サスペンス全盛期を感じさせるなぁ。

この時代でも、新宿でロケがバリバリできていたんですねぇ……としみじみ。

 

 

  • 保険証廃止絶対反対&河野太郎は辞めろ

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