財団の事業として行われている民間人の軍事教練授業。その演習中、火薬の爆発に巻きこまれ教官が死亡した。コロンボは岩影に落ちていた懐中電灯に注目。教官は離れた場所で意識を失い、火薬の爆発点に寝かされたのではないかと推理する。やがて浮かび上がる、財団の資金横領事件。コロンボは事業をとりしきるフランク・ブライリー大佐に目をつける。ここまでの4本中、一番見ごたえがある。何より、会長であるパジェット将軍がいい。コロンボとの交流や自分の老いを見つめる孤独な姿など、血肉のあるキャラクターとして見る者の心を掴む。さらに、その将軍を騙し、妻を寝取るは横領するはとやりたい放題の犯人がまたいい。すっかり好々爺になってしまったコロンボからも、「お互い嫌っているのに」などかなり辛らつなセリフも飛び出す。オチは相変わらずぬるいけど、及第点は差し上げられるのでは?