人気漫画「名探偵コナン」の作者、青山剛昌(ごうしょう)さんの出身地・鳥取県北栄町由良宿にある観光施設「青山剛昌ふるさと館」が手狭になっていることから、有識者でつくる同町の検討委(会長・蓑=みの=豊兵庫県立美術館長)は「新築移転が望ましい」と結論づけた。移転場所は約700メートル南の「出会いの広場」を想定。提言を受けた松本昭夫町長は賛意を示した上で「前向きに検討したい」と述べた。
提言では、原画やネームなどを適切な環境で保存する温湿度管理機能のついた展示ケースの導入と収蔵スペースの確保の他、ワークショップスペースやシアタールームの新設、「学芸員」「企画員」といった専門的な人材の適切な配置も求めている。
青山剛昌ふるさと館は2007年、旧・大栄歴史文化学習館を改装して開館した。国外にも人気が広がっており、最多入場者数を毎年更新。19年度の入館者は2月9日の時点で初めて年間20万人を突破したが、手狭さや、授乳室がないなどの不便さも指摘されていた。