怪獣万歳!

muho2’s diary

小説を書いて暮らしている大倉崇裕です。怪獣が3度の飯より好きです。政治的な発言は控えていましたが、保険証廃止の動きで頭が沸騰し、しばらく叫き続けていきます。自分自身大病もしたし、12年間親の介護もしました。その経験からも、保険証は廃止しちゃダメ。絶対!

「暁英 贋説・鹿鳴館」(北森鴻著)

  • 徳間書店より「暁英 贋説・鹿鳴館」(北森鴻著)が発売になりました。
  • 未完となったのが、何とも無念。あと100-200枚で完結だったと担当さんも残念がっておられた。
  • 北森さんの未完作品はあと一作あるはずです。

(内容)
作家の津島好一は、進まぬ筆に悩んでいた。新作のテーマは、鹿鳴館―誰もがその名を知っている建築物。調べてみると資料が極端に少なく、設計図さえまともに残っていない。鹿鳴館は謎に包まれたまま建造され、その謎をまとったまま歴史から消えた建物と言えようか。しかし津島は、ある人物との邂逅をきっかけに、堰を切ったように物語を紡ぎ出し始める。明治十年、日本政府に雇い入れられた若き英国人建築家―のちの鹿鳴館建造担当者―ジョサイア・コンドルは、横浜港に降り立ち、外務卿井上馨らと対面する。工部大学校造家学科教授兼工部省営繕局顧問としてのコンドルの多忙な日々が始まった。日本趣味の昂じたコンドルは画家河鍋暁斎に弟子入りし、「暁英」という雅号をもらう。一方でコンドルは、来日の仲介をした国際商社ジャーデン・マセソン社から、ある密命を帯びていた。それは、銀座煉瓦街の設計を担当した後に忽然と姿を消した、ウォートルスというアイルランド人建築技術者の消息を調べることだった。コンドルはやがて、時代が大きく動く際に必然的に生じる、濃くて深い闇の中に、自分が足を踏み入れてしまったことを知る―。鹿鳴館とは、何だったのか。そして明治とは、果たして何だったのか。

 

 

暁英 贋説・鹿鳴館 (徳間文庫)

暁英 贋説・鹿鳴館 (徳間文庫)

  • 作者:北森鴻
  • 発売日: 2015/08/14
  • メディア: Kindle版