怪獣万歳!

muho2’s diary

小説を書いて暮らしている大倉崇裕です。怪獣が3度の飯より好きです。政治的な発言は控えていましたが、保険証廃止の動きで頭が沸騰し、しばらく叫き続けていきます。自分自身大病もしたし、12年間親の介護もしました。その経験からも、保険証は廃止しちゃダメ。絶対!

長坂秀佳とストリップ・スキャンダル!

  • 第230話ストリップ・スキャンダル! (脚本・長坂秀佳 監督・野田幸男)を見て、あまりの面白さにふらふらとなる。


ストーリー
大山ヌード劇場で本番実演中であった男が、現行犯逮捕された。男の名前は曽根弘。なんと、現職のエリート警部補であった。刑法第147条公然猥褻罪は、見る側に摘要されない。曽根はなぜ、見る側から演じる側になったのか。その行動に疑問を持った船村は、単身、捜査を始める。
曽根逮捕当日、大山署の捜査員は計9名で踏みこんでいる。40人規模の小屋であれば、4-5人が普通。なぜ9人もの人員を向かわせたのか。ヌード劇場での張り込み、実は麻薬の取り引き現場を押さえるためのものだった。だが、結局取り引きは行われず、その代わり、本番中の曽根に出くわしたというわけだ。
麻薬取り引きの情報はガセだった。曽根は何者かにはめられたのではないか、船村はそう考える。
即日懲戒免職となった曽根は毎夜飲み歩き、荒れた生活を送っていた。彼を尾行する船村。
橘、桜井たちの調べで、曽根が毎夜顔を出すスナックは、暴力団黒門田組の資金源と目されている店であると判明。曽根はそこのホステスみどりに言い寄っているのだ。警視庁では黒門田組壊滅作戦が進行中。かって曽根もそれに参加していたことがある。曽根の目的は黒門田に接近、情報を流すことではないか。そうなれば、壊滅作戦は中断せざるを得ない。
周囲の状況は、曽根の堕落を示している。そんな中ただ一人、船村は彼を信じ続ける。エリート警部補が最低最悪の状況で逮捕されたのはなぜか。恋人の自殺はどう絡むのか。そして、曽根の最終目的は……?

  • 意外な入り組み方を見せる。人物の配置は昨今のミステリーでは当たり前になった構図。とはいえ、当時としては斬新であっただろう。まして、映像でそれをやるなんて! 
  • テーマは重く、内容もショッキング。ト○コやらヌード劇場などわらわら出てくるし、曽根の恋人の末路がすごすぎる。それでも、放送できないほどではないだろう。この直前でファミリー劇場は放送中断中。再開の暁には、きちんとやってくれるでしょうな。
  • ハレンチ警部補の烙印をおされる曽根は若き風間杜夫が演じる。おやじさんとの死闘は歴史に残る。おやじさん、本気でしがみついているし。
  • 「封印作品の謎」も手に入れたことだし、いろいろと考える。私は面白いテレビが見られれば、地球を売り渡してもいいと考えるハレンチ人間なので、こうした動きには断固闘いを挑みたい。