怪獣万歳!

muho2’s diary

小説を書いて暮らしている大倉崇裕です。怪獣が3度の飯より好きです。政治的な発言は控えていましたが、保険証廃止の動きで頭が沸騰し、しばらく叫き続けていきます。自分自身大病もしたし、12年間親の介護もしました。その経験からも、保険証は廃止しちゃダメ。絶対!

ウクライナ侵攻に思うこと

  • 私も所属する「今野塾」ロシア支部の大森先生の「ロシア軍のウクライナ侵攻に思うこと」です。胸に刺さります。原文のまま、掲載させていただきます。

沖縄空手を修行するものとして、今回のロシア政府の暴挙に強く抗議します。

空手を愛するすべてのみなさん。

周知のように、24 日ロシア軍はウクライナの国境を越え全面軍事侵攻に踏み切りました。 限定された特殊軍事作戦とのロシア政府の説明とは違い、ウクライナ各地で攻撃が行われ 首都キエフでも戦闘が続いているようです。

私はモスクワに 92 年から住んでおり、私にとってロシアは第二の故郷であり、ロシアを 愛しております。 その国がいかなる理由があろうと他国の国境を侵して軍をすすめ、戦闘 するということは、侵略にほかなりません。 戦争に巻き込まれ死んでいくウクライナの 人々、あるいは戦闘で死んでいる、ウクライナの兵士、ロシアの兵士のことを思うと心が張 り裂ける思いです。このような一握りの政府関係者によって起こされた今回の暴挙に心か ら憤りを覚えるとともに強く抗議します。

私は長い間沖縄空手を修行しており、モスクワでも小さなグループを指導しております。 沖縄空手を修行していることは私の誇りであり、私の生き方でもあります。 今回引き起こ された戦争は沖縄の空手の精神を踏みにじるものです。

なぜならば、沖縄の空手は 17 世紀初頭に沖縄(当時の琉球王国)を九州の薩摩藩(現在 の鹿児島県にあたる)が侵略し、その後薩摩藩によって琉球王国が属国化される過程の中で、 生まれました。沖縄の武士たちは薩摩藩によって、刀を携帯することを禁止され、徒手空拳 で、彼らに対抗する武術として、空手が発達したわけです。 ですから日本武術とは意を異 にして最初から護身の術としてあったわけで、敵を攻撃する手段ではありませんでした。 その後も沖縄は日米戦争の最後の捨て石となって沖縄戦が強要され、沖縄はアメリカ軍に 占領されます。我々流派の祖、喜屋武長徳は、米軍難民収容所で劣悪な食糧事情がもとで、 亡くなっています。

以上の歴史からもわかるように、沖縄空手を学ぶものは命を大切にし、自ら相手に攻撃を 加えず、護身を旨として空手を修行したのです。「空手に先手なし」とはそういう精神を言 うのです。

ですから私は沖縄の空手を修行するものとして、沖縄の先達の遺志を継ぎたいと思いま す。

今すぐ軍事行動を停止して、ロシア軍の無条件の、撤退をのぞみます。 たとえ武力を持っ て解決されたとしても双方に深い傷跡を残します。 「ぬちどぅたから」(人の命が一番大 切だ)これが沖縄空手の心ですから。

最後にウクライナ人民に心からの連帯を示すともに少林流空手今野塾ウクライナ支部との 固い連帯も訴えたいです