怪獣万歳!

muho2’s diary

小説を書いて暮らしている大倉崇裕です。怪獣が3度の飯より好きです。政治的な発言は控えていましたが、保険証廃止の動きで頭が沸騰し、しばらく叫き続けていきます。自分自身大病もしたし、12年間親の介護もしました。その経験からも、保険証は廃止しちゃダメ。絶対!

落語

柳家小せん 金明竹

しっかりとした安定の語り口だけれども、あまりに淡白すぎて、長くもたない。特にこの話はやたらと繰り返しが多いので、余計に集中力がもたない。やりとりもオーソドックスな笑いを誘うものが多いので、淡白すぎて全然笑えない。後半の関西弁早語りは実に見事なもので、場内から拍手も沸き起こるが、4回目ともなるとさすがにきつい。いきなり後半から入れば大笑いして終わるような気もするが、それでは金明竹ではないし。いや、とても聞きやすいし、うっとりするような間の取り方で、とっても心地よいんだけれど。

落語

瀧川鯉昇 長屋の花見 あじさい

5月に演じたので桜ではなく紫陽花。長屋の住人が自発的に言い出すのではなく、しみったれた大家が、半ば強権的に花見に連れ出すと言う、なんともやり切れないしょぼくれた感じが、悲しい。華やいだ雰囲気が全くなく、そういう意味では見事に紫陽花なのだけれど、やはり陽気に晴れやかに、あっけらかんとした春の花見の方が面白い。

落語

瀧川鯉昇 蛇含草

人の好い男が死ぬ、なかなか嫌なオチ。このオチが嫌いで、あまり聞いてこなかった。鯉昇師匠の一席はさすがと言うほかはなく、これぞ落語の中の落語と言う感じ。桂小南師匠を彷彿とさせる。このオチは、ミステリーに転用できないものかとずっと考えているが、まだ妙案は浮かばない。

落語

立川談志 妲己のお百

妲己のお百と言えば「地獄八景亡者の戯」に出てきた、ダッコのお百しか知らなかったが、今回初めて聞くことができた。終了後、談志師匠がしきりとこれは失敗だったと、平身低頭している姿が、これまた印象的だった。貴重な話なのかと思っていたが、YouTubeなどを見ると意外にいっぱい出てくる。照明の演出などもあって、会場に行ったら相当に強かっただろう。