2021-10-09 落語 古今亭文菊 野ざらし いつもは釣竿でかき回したところで、サゲになってしまうのだが、さすがは落語研究会。最後まで演じてくれた。文菊師匠のどこか幽霊を思わせるような風貌から、淡々としたそしてどこか色気のある言葉が、威勢よくポンポンと飛び出す。見事な芸だと思う。石川五右衛門がやってくる超絶的な上方版のインパクトは凄まじいが、勘違いした幇間が見境もなく駆け込んでくる終盤は実に愉快で、こちらの方が話の落ち着き具合としては、優れているように思う。