- 衝動買いしたDVD「トムヤンクン」を観た。評判通りの凄さだった! 世界は広い。タイは凄い。これを観て、日本の映画人は何を思うのか!
- 主演のトニー・ジャーは「マッハ」で鮮烈デビュー。CG、吹き替えなしのムエタイアクション。観ている者の度胆を抜いた。今回は実質主演のニ作目。
- タイの山奥で象と暮らす青年カーム。その象が密輸業者によってオーストラリアへと連れ去られてしまう。カームは象を取り戻すため、シンジケートにたった独りで闘いを挑む。
- 正直言って、「マッハ」を越えてはいない。うーん、欲が出たというか、力量を見誤っているというか、無駄にストーリーがあって、無駄にドラマがある。こっちが観たいツボを少しはずしている。映画の総合力としてはかなり落ちている。でも、それはトニー・ジャーの体術とは別問題。
- 炸裂、トニー・ジャー。これだけ魅せてくれれば、満足だぜ。二階からの飛び膝蹴り。四十九人の関節ぎめ。壁歩き。空中ニ回転蹴り。実写板男塾ではないか。
- アクションの観せ方も前半と後半で工夫をこらしている。前半はワンカット長回しの脅威。特に敵アジト「トムヤンクン」内での、一階から最上階までのワンカットは凄まじい。ワンカット好きとしては失神しそうになった。後半はタイマン異種格闘技戦。剣術、体術の達人が次々と襲いかかる。ただ、プロレスラーが余計な気はする。ここまでやったのなら、最後までトニー・ジャーのワンサイドゲームにして欲しかった。まぁ、象の件があるから仕方ないのだけど。
- アクションは壮絶だが、根底にあるのは動物への愛。冒頭の象だけでも必見。ここで既に泣ける。日本人の映画宣伝マンによって、完全な「バカ映画」に仕立てられているが、バカ度はそれほど高くない。「骨」パワードスーツは掛け値なしのバカだけど、一生懸命考えて作った、一生懸命な映画だと思う。
- ああ、トニー・ジャー。資本に飲みこまれず、貧乏でバカな映画を一生懸命作ってください。AではないBな映画をお願いします。
- そして、もう独りの生きるB級、スティーブン・セガール先生の最新作は「沈黙の傭兵」だそうである。
-
思いきり体調を崩しているようなのだが、寝込むほどではない。肩がすごくはって、お腹の調子も良くなくて、少しだるいのだが、熱もないし、気力もある。漢方と人参エキスのおかげなのだろうか。最近、三ヶ月に一度くらい、こういう症状が出る。
-
とりあえず、身内の見舞いに行く。症状自体は良くなっていて、コミニケーションもとれるようになった。こうなってくると、恐ろしいのは「退院」でいつ言われるかとびくびくしている。
-
ちなみに、受け答えこそできるようになったものの、病人の気力はゼロ。例えば、「暑い」と言うので、「冷房をかけようか」と答えると、「頼むからそんなことしないでくれ」と拒絶する。「水をコップについでやろう」「パジャマの新品を買ってやろう」と言っても反応は同じ。どうしろって言うねん。バカバカしくてつきあいきれない。