怪獣万歳!

muho2’s diary

小説を書いて暮らしている大倉崇裕です。怪獣が3度の飯より好きです。政治的な発言は控えていましたが、保険証廃止の動きで頭が沸騰し、しばらく叫き続けていきます。自分自身大病もしたし、12年間親の介護もしました。その経験からも、保険証は廃止しちゃダメ。絶対!

記憶の中の橘警部とテレビの中の橘警部

Muho2009-03-12

  • ファミリー劇場で土曜深夜に放送中の「特捜最前線」。休止中のときは「早く放送しろ」と散々、悪態をついたくせに、いざ、放送が再開されると、時間がなくて全然、見られない。申し訳ない、ファミリー劇場。
  • いつのまにか400話を軽く突破。ついに、467話「死体彷徨・水の殺人トリック!」に到達した。これは、本放送時(1986.5.29.)、私に強烈な印象を残したエピソード。長らく長坂秀佳の脚本だと思っていたのだが、大野武雄氏と知ってびっくり。いわゆる、「橘警部のあいつがやったんだシリーズ」の一本。公式にこんな分類はないのだが、橘警部主人公回には、権力を持った男が実に身勝手な理由で殺人を犯し、それを橘が必死になって捜査、妨害や中傷、屈辱的な仕打ちにめげることなく、ついに犯人を逮捕するーーというパターンの作品が存在する。467話も、ある外科医が犯した犯罪を橘が懸命に捜査し、逮捕するまでを描く。何より強烈なのはラストシーンで、手術を終え出てきた外科医に対し、逮捕状をつきつけようとする橘のアップで終わる。その格好良さといったら!! だが、当時はビデオもない。ラストシーンだけは頭にこびりついているものの、第何話だったのかなど詳しいデータは何も覚えておらず、私とっては長らく「幻のエピソード」だった。
  • 一昨日、レコーダーに撮り貯めてある特捜のデータを整理、たまたま467話のラスト部分を早送りしていたところ……おおっ、あのシーンが!! 20年以上の月日を経て再会した名場面。そのまま、丸ごと一本、見てしまった。橘警部、かっこいいなぁ。でも、「この自殺は偽装だ!」と気づいたとっかかりが良く判らなかったり、要所要所で手がかりを見つけるのが桜井だったり、良くも悪くも、「幻」が「幻」でなくなった瞬間であった。
  • 実はもう一つ、記憶の中に1シーンだけ残っている「幻のエピソード」がある。土砂降りの中、道の真ん中で犬養刑事が土下座しているのである。「たったそれだけのことで、あんた、殺したのか」という趣旨のセリフもあった気がする。あれは、何話だったのだろう。