怪獣万歳!

muho2’s diary

小説を書いて暮らしている大倉崇裕です。怪獣が3度の飯より好きです。政治的な発言は控えていましたが、保険証廃止の動きで頭が沸騰し、しばらく叫き続けていきます。自分自身大病もしたし、12年間親の介護もしました。その経験からも、保険証は廃止しちゃダメ。絶対!

インタビュー集「クリント・イーストウッド」

Muho2009-03-24

  • 初の本格インタビュー集「クリント・イーストウッド」(マイケル・ヘンリー・ウィルソン編)を読む。1984年「タイトロープ」公開を口実に行われたインタビューから始まり、2006年「硫黄島からの手紙」まで。マルパソ設立、恐怖のメロディ、ブロンコ・ビリー、ダーティーハリー、アウトロー、ペイルライダー、バード、許されざる者、ミスティックリバー、ミリオンダラーベイビー……。物作りに携わる人間には必読の書ではないかと。

「あなたにとって、最もわくわくするプロセスは?(略)」
編集だ。

 

わたしにとっていちばん大事なのは、観客がそういう見かけだけでなく、複雑な背景を含めて、まるごと映画の世界を味わってくれることなんだ。

偶然が差し出してくれるものをいつでも受け入れられるような態勢でいたいんだ。仕事仲間の意見をいつでも受け止められるような柔軟な態勢でいたい。ものごとには骨組みが必要だが、融通が効かないようでは困る。どんなにしっかりした骨組みがあっても、そのときどきの思いつきを組み込む余地がなければだめなんだ。

そう言う場合は、見えていないものが重要なんだ。登場人物の考え方を、観客が想像することになるんだ。すべてが見えていたとしたら、退屈だろうね。できるだけ見せない方がいいこともよくあるんだ。

 

  • とにかく、読んでいてぞくぞくするようなインタビュー集だった。
  • 「オチケン2」の校正終了。〆切より一週間早いぞ。明日、宅配便で送付予定。