怪獣万歳!

muho2’s diary

小説を書いて暮らしている大倉崇裕です。怪獣が3度の飯より好きです。政治的な発言は控えていましたが、保険証廃止の動きで頭が沸騰し、しばらく叫き続けていきます。自分自身大病もしたし、12年間親の介護もしました。その経験からも、保険証は廃止しちゃダメ。絶対!

言葉ふる森

  • 山と渓谷社から速達が来て、恐れおののく。何か悪いことしたかなぁとこわごわ封を切ると、「山と渓谷」のエッセイコーナー「言葉ふる森」を単行本化するという報せだった。2年前に一度だけ書いたんだった。担当編集さんとクライミングジムに行き、腕がパンパンになって、トイレに入っても紙すらだせないという有様になったときのことを書いたんだった。単行本に入れると判っていれば、もっと普遍的なことについて書いたのになぁ。しまったなぁ。しかも、全然、美しくないし。
  • このエッセイの執筆陣、私以外はビックネームばかりで、私の前が立松和平氏で、私の後が森絵都氏だった。その後、樋口明雄氏、笹本稜平氏、万城目学氏、あさのあつこ氏、トリの夢枕獏氏と続く……
  • 連載の中で、もっとも愉快だったのは、篠田節子氏の「西寧ーラサ チベット高原鉄道二千キロの旅」だった。便所のこととか、とにかく汚いことばかりがうんざりするほど書いてあって、でも、それを嬉々として受け入れている篠田さんの行動が本気で美しかった。

 

言葉ふる森

言葉ふる森

  • 作者:樋口 明雄
  • 発売日: 2010/01/25
  • メディア: 単行本