怪獣万歳!

muho2’s diary

小説を書いて暮らしている大倉崇裕です。怪獣が3度の飯より好きです。政治的な発言は控えていましたが、保険証廃止の動きで頭が沸騰し、しばらく叫き続けていきます。自分自身大病もしたし、12年間親の介護もしました。その経験からも、保険証は廃止しちゃダメ。絶対!

水道橋の風呂屋とお茶の水の花屋

  • 怪我をした友人のさらなる回復を図るため、湯治に行く。場所は水道橋のラクーア。中に入ると、そこはまごうことなき、風呂場だった。こんな場所に、風呂場があって、たくさんの人が入っている。ちょっと驚きだった。そうか、日本人にとって、風呂はやっぱり大切なものなんだなぁ。友人は思っていたより元気だった。全治三ヶ月。早く治りますように。
  • 近場で飲み食いをした後、新宿に行く人たちと別れ、身内の見舞いに行く。駅で手頃な価格で売っているアレンジメントがあったので、買う。最近は、仏壇用の花と見舞い用の花ばかり買っている。
  • かって、病気などを除き、風呂に入らなかった最長記録は13日。10泊11日という夏山縦走に出ていたときだ。毎日、夏の日差しにあぶられながら、七時間ずつ歩き、シャツに塩をはりつかせながら、ギトギトのまま上高地に下山。圧倒的悪臭を放ちながら、小綺麗な観光バスに、一般人と一緒に乗って、松本まで下りた。乗り合わせてしまった人は、ただただ不運だったとあきらめてもらうよりなかった。松本市内には銭湯が何軒かあり、駅近くの店に入った。ザックなどはコインロッカーに入れ、それとなく擬態して番台の親父さんの目をごまかした。幸い、風呂場は貸し切り状態。もしその場に居合わせた人がいたら、ボディーシャンプーが肌にはじかれるという画期的瞬間を目撃できただろう。しみついた脂分に、シャンプーも為す術がなかったのか。頭を四回、体を三回洗って、ようやく、人並みの状態になった。体を洗い流したお湯はヘドロのような色をしていて、ズルズルと排水溝に消えていった。それでも、湯船につかりながら肌をこすると、垢が無限に出る。とにかく、人間、13日くらい風呂に入らなくたって死にはしないのだ。