怪獣万歳!

muho2’s diary

小説を書いて暮らしている大倉崇裕です。怪獣が3度の飯より好きです。政治的な発言は控えていましたが、保険証廃止の動きで頭が沸騰し、しばらく叫き続けていきます。自分自身大病もしたし、12年間親の介護もしました。その経験からも、保険証は廃止しちゃダメ。絶対!

ハズレ@因業じじい

  • 稽古の日。
  • 休日時間なので少し早めとのことだったが、運悪く、稽古場として借りいている施設にいたのは、ハズレ@因業じじい。
  • 他の管理人だと、五時に鍵を渡し、「後は任せたよ」と帰ってくれる。だが、このじじいだけは、「使えるようになるのは六時半からだ」と言い張って、稽古場に入れようとしない。仕舞いにはする必要のない掃除まで始め、集まってきた人たちを追い散らす。町内に一人はいる、クソじじいと言うヤツだ。
  • そもそも、六時半から稽古場を使わせたいのであれば、その時間になって初めて鍵を渡せばよい。だが、それでは、自分も六時半まで残っていなくてはならない。それは嫌なのだ。だから、散々、嫌みと説教を垂れた後、五時半には鍵を渡して帰宅していくのだ。素直に五時に渡してくれれば、それで済むのに。はっきり言って、道理に合わない。前回はあまりに失礼な態度だったので、しかるべき場所に通報しようかと、いろいろ調べるところまでやった。でも、結局、回り回って損するのはこちらだと思い止めた。
  • 私が児童館に行ったのは午後五時。じじいはさっそく、「まだ時間じゃない」と嫌み爆弾を炸裂させてきた。鍵は既に他の方が預かってくれたらしい。
  • 今回はもう相手の手の内も判っているので、とりあえず、ほがらかに世間話をして、懐柔する。相手はすぐに乗ってきて、「中に入って待っていればいいよ」ということになった。
  • さらに世間話をしていると、稽古場の電気をつけ、「電気つけたから、中で待ってていいよ。少し暖かいから」となった。
  • 早く追い返そうといろいろ試してみたが、敵もさるもの、なかなか帰らない、結局、五時二十分くらいに自転車にまたがり、去っていった。
  • あんなんじゃあ、話し相手もなかなかいないだろうなぁ。寂しいじいさんなんだろう。
  • 機会があれば、またアタックしてみたい。今度はもう五分、早く帰らせるのが目標。