怪獣万歳!

muho2’s diary

小説を書いて暮らしている大倉崇裕です。怪獣が3度の飯より好きです。政治的な発言は控えていましたが、保険証廃止の動きで頭が沸騰し、しばらく叫き続けていきます。自分自身大病もしたし、12年間親の介護もしました。その経験からも、保険証は廃止しちゃダメ。絶対!

介護体験を美談にするな。絶対にするな。

  • 二月から三月末にかけて、受賞パーティやいろいろな催しにご招待いただいたのだけれど、とても出席できる余裕もないので、すべて欠席とさせていただいた。誘っていただける内が華というのは判っているのだけれど、ちょっと無理でした。すみません。
  • もし介護などがなければ、きちんと出席できていただろう。お世話になった皆さんにも、ご挨拶できたと思う。つまり、介護というのは、生活そのものを壊し、こうした機会を奪い取っていく。介護をしている者としていない者の間には、既に不公平が存在する。
  • また、己の介護体験を、美談めかして語っている知識人の番組を見てしまったので、あれこれ考えてしまった。
  • 介護体験を美談として語れるのは、語り手の介護が終わっているからだ。つまり、死んじまって、介護から解放されたから、語れるんだ。語っている本人は、明日から介護しなくていいんだよ。そんな知識人の思い出話に騙されてはいけない。そんな夢を見る暇があったら、現実に目を向けるしかない。
  • その後、介護で鬱病になったとか、そういう番組も見てしまったのだが、それに対する持論はあまりに問題がありすぎるから、書けない。一つだけ言わせていただければ、世の中には鬱病にすらなれず、がんばって介護している人がいるんだよ。そういう人のことも、きちんとケアしてあげて欲しい。