怪獣万歳!

muho2’s diary

小説を書いて暮らしている大倉崇裕です。怪獣が3度の飯より好きです。政治的な発言は控えていましたが、保険証廃止の動きで頭が沸騰し、しばらく叫き続けていきます。自分自身大病もしたし、12年間親の介護もしました。その経験からも、保険証は廃止しちゃダメ。絶対!

ヤブの歯医者が「NASAのスペースシャトルにも使われているという強力酸性接着剤」を使ったら

  • 皆さんお待ちかね、本日も歯医者であった。前回作ったセラミックの詰め物を、NASAのスペースシャトルにも使われているという強力酸性接着剤で固定する作業。
  • 今回はのっけから史上最低最悪歯科助手登場。自ら、診察台まで案内してくれる。高まる不安。
  • まずは、患部が染みるかどうか、風を軽く当てて確認。激痛。「では、麻酔をしましょう」と注射を持ってくる。針が細いので痛みは感じない。一発、二発、三発。「どうですか?」再び風を当てる。激痛。四発、五発、六発。「どうですか?」風を当てる。激痛。七発目、注射する位置がずれていたのか、激痛。「あーーーっ」。助手、構わずに八発目、九発目。麻酔液がたらたらと漏れだし、喉の奥に溜まり、息もできない。「どうですか?」風を当てる。激痛。助手、「せんせぇ」と言いながら、その場を離れる。その際、風を当てる器具を唇の淵に引っ掛けていきやがった。ノズルから出る冷たい風が、患部を直撃し続ける。激痛、激痛、激痛。殺す、あの助手、絶対、殺す。ウソ、そんなことしないから、早く助けて。
  • 無限と思える数秒を経て、先生登場。「しみるようなので、神経の根っこに麻酔します」。太い注射を自ら二発。からりと痛みがなくなる。
  • いよいよ、接着剤を塗り、セラミックを詰める。それは先生が自分でやってくれた。助手は横で手伝い。先生「君、注入器を持ってきてくれる?」「あっちに置いてきちゃいました」「すぐ取ってきて!」「はい」「一分一秒が惜しい!」「取ってきました」「これじゃない!」
  • 詰め込み作業も終了。三ヶ月に一度のメンテナンスを受けつつ、三年保証という説明を受ける。
  • その後、痛みはまったくなく、久しぶりに快適。
  • 結果として、あの歯医者は名医であった。ただ、助手が地獄からの使いだっただけのこと。申し訳ないが、人には勧められない。
  • 次回は年明けである。