怪獣万歳!

muho2’s diary

小説を書いて暮らしている大倉崇裕です。怪獣が3度の飯より好きです。政治的な発言は控えていましたが、保険証廃止の動きで頭が沸騰し、しばらく叫き続けていきます。自分自身大病もしたし、12年間親の介護もしました。その経験からも、保険証は廃止しちゃダメ。絶対!

禁断の筋書の思い出

f:id:Muho:20140205003428j:plain

  • あれよあれよという間に、早くも第二話「禁断の筋書」の放送日。
  • 「禁断の筋書」は第9話ということで、一度、原点に返り、ストレートな内容で短く終わる、第1話「本を愛した女」のようなものにしようと思っていた。でも結果的には、第1話の倍近い枚数になり、雰囲気もまったく違うものになった。
  • 少女漫画家を犯人にすることは早くから決まっていたので、漫画家関係の友人、知人に、「漫画家が一番殺したいのは誰か?」と聞いて回った。「漫画家が担当編集を殺す」という展開が一番ありそうだが、それでは今ひとつ面白くない。悩んでいるとき、ある人から「営業」という言葉が上がってきた。創造と数字の葛藤、その行き違いは殺意を生む可能性が大いにある。かくして、被害者は営業部長になった。実際の現場経験もなく書いているので不快に思われた方がいらっしゃったら、お詫びします。
  • その後、これもまた友人のツテで、少女漫画家の方にインタビューをさせていただき、漫画家の方の日常などについてたっぷりと聞かせていただいた。仕事場がどうなっているのか、アシスタントというシステムはどういうものなのかなど、私には、貴重なお話ばかりだった。(その節は、本当にありがとうございました)
  • 前作「プロジェクトブルー」以来、久しぶりの福家だったので、ガチの対決をと思ったが、小ネタを少し盛りこみすぎ、犯人側が防戦一方の印象が強いのは反省点。最終稿の段階で、ワンシーン丸々カットしたり、かなりの難産だった思い出はある。
  • 殺し方も撲殺、突き落としなどやり尽くした感があり、考えた末、風呂場での事故偽装になった。足を怪我している、入浴剤などいろいろ連動しているが、どれを最初に思いついたのかは、はっきりしない。
  • ツイッターでもつぶやいたことだが、津谷芥子野黒の二人がだした同人誌タイトルは「アメリカ帰りの犬」「茶色くなった犬」「つぎはぎだらけの犬」。これはそのまま、「問題物件」に出てくる犬太のプロフィールであったりする。