怪獣万歳!

muho2’s diary

小説を書いて暮らしている大倉崇裕です。怪獣が3度の飯より好きです。政治的な発言は控えていましたが、保険証廃止の動きで頭が沸騰し、しばらく叫き続けていきます。自分自身大病もしたし、12年間親の介護もしました。その経験からも、保険証は廃止しちゃダメ。絶対!

新・刑事コロンボ 復讐を抱いて眠れ

「新・刑事コロンボ 復讐を抱いて眠れ」 WOWOW

ノベライズわやった関係もあり、嫌になるほどくり返し見た作品だが、何となくまた見直したくなる。感想は初見時と同じ。以下、再録。
1998年製作のコロンボ最新作が銀河万丈氏の吹き替えで登場。申し訳ないが、私は石田太郎氏の吹き替えをコロンボの声とは認めていないので、期待してみる。 以後ネタにふれています。

今回の犯人は葬儀会社の社長。ハリウッドスターの葬儀を手掛けるなど調子よく業績を伸ばしてきたが、かって女優の遺体からダイヤをくすねたことがゴシップ記者にばれる。社長は葬儀会場内で記者を撲殺。午後一番に火葬される予定の死体とすりかえる。 舞台設定の勝利。なにしろ死体は灰になり、未亡人の手で空からまかれてしまうのだ。これこそ完璧な「死体なき殺人」。 ただ詰めは甘過ぎ。骨つぼの中に爆弾の破片が入っていた、それは分かる。しかし、それをコロンボが入れた可能性だってあるのだ。犯人にあがいてもらって、もう一工夫欲しかった。つまり、コロンボが何か罠を仕掛けている展開。あまりにあっさりと罪を認めてしまったので、最後で腰くだけ。
ただ、コロンボ最大のライバル(?)ともいうべき「パトリックマッグーハン」監督・主演であるので、間のテンポは見事。特に、犯人とコロンボの微妙な関係をよく分かっている。相手に敬意を払いながらも、所詮殺人犯。心の底で明確な線を引いているというような。 前作「恋に落ちたコロンボ」も、犯人との近くて遠い関係を完璧に描き出していた。 5点満点なら3.5というところか。(あまいなぁ)