怪獣万歳!

muho2’s diary

小説を書いて暮らしている大倉崇裕です。怪獣が3度の飯より好きです。政治的な発言は控えていましたが、保険証廃止の動きで頭が沸騰し、しばらく叫き続けていきます。自分自身大病もしたし、12年間親の介護もしました。その経験からも、保険証は廃止しちゃダメ。絶対!

新・刑事コロンボ マリブビーチ殺人事件

新・刑事コロンボ マリブビーチ殺人事件

ロマンス小説のベストセラー作家テレサが自宅で射殺された。物盗りの犯行と思われた事件だが、侵入経路などからコロンボは疑問を持つ。テレサは前日のテレビ番組で婚約者がいることを発表。相手はテニスプレーヤーのウエインだった。プレイボーイとして知られるウエイン。コロンボは彼を疑い、証拠集めを開始。やがて、動かぬ証拠を掴み彼を尋問、自供に追い込むのだが。番組開始50分で犯人が自供するという展開。コロンボいわく「こんなに早いのは初めてだ」。むろん、その後も真相は二転三転。ウエインの殺人計画は「アホか」と思わせるほど杜撰であり、見ていて呆気にとられる。それがその後の伏線になってくるのだから、この脚本は見事としか言い様がない……と言いたいのだが、結局、最後までパッとしない。いろいろと小技をきかせていても、この程度は2時間サスペンスでもやっている。被害者の姉が実に良い味を出しており、もう少しうまい使い方があっただろうに。例えば、ウエインと彼女を最初からグルに設定するとか。ただ、「わざと一度自供する」という手は説得力もあり面白い。