怪獣万歳!

muho2’s diary

小説を書いて暮らしている大倉崇裕です。怪獣が3度の飯より好きです。政治的な発言は控えていましたが、保険証廃止の動きで頭が沸騰し、しばらく叫き続けていきます。自分自身大病もしたし、12年間親の介護もしました。その経験からも、保険証は廃止しちゃダメ。絶対!

本牧落語五人会と立川談志ひとり会

  • お江戸日本橋亭にて「本牧落語五人会」に行く。鈴々舎馬桜師匠にお誘いいただいたのだ。お江戸日本橋亭に入るのは初めて。その独特の雰囲気をここに書き散らしてしまうのは、もったいない。
  • こういう場であるから、当然「常連」の方も多数いらっしゃる。新参者は何となく緊張してしまう。この雰囲気のなか、高座に上がり一席喋る……などと想像しただけで、自分は落語家でなくて良かったと思ってしまう。
  • 開口一番は桂才ころさん。「時そば」。先日、小米朝師匠の独演会で「時うどん」を聴いたばかり。一週間に二度「鷺とり」を聴いたこともあったが、演し物はなぜか重なるのである。
  • 金原亭馬生師匠の「ざるや」。与太郎として登場した人物が、最終的には「成功」する珍しい噺。「上げる」づくしで旦那を喜ばすくだり、あれは素直に口をついて出たセリフなのだろうか。それとも、考えてあのように答えたのか。
  • 鈴々舎馬桜師匠「白子屋政談ーそもそもこれが発端ー」。隔月7月までの続き物。この第1話である。これを聴くと、7月まで毎回来ることになってしまう。昔は当たり前だったのだろうが、現代では実に贅沢な趣向である。
  • その後、楽屋の馬桜師匠にご挨拶し、会場を出る。会はまだまだ続くのだが、片付けねばならない仕事があり、やむなく失礼させていただいた。
  • その後の仕事の成り行きについては、世界でただ一人、真実を知る人がいる。でもまあ、二人だけの秘密にしておいてください。ええ、ちゃんと仕事しましたよ。
  • 夜は、厚生年金会館にて、「立川談志ひとり会」。毎回、家元のやのたい放題の趣向が楽しい。今回はいきなり二階席からの登場で驚いた。約1時間のお喋りの後、「権兵衛狸」を約40分、そして「富久」を1時間強。休憩を含め3時間を超える会となった。喉の調子が良くないとしきりに恐縮しておられたが、それでなお、3時間の話芸を見せるこだわりに敬服した。「富久」は次の小説のネタであるので、個人的にも大変、うれしいセレクトでありました。
  • 3度の食事も満足にとらず、駆け抜けた1日。それもこれも、健康を取り戻しつつあるからで、病院の先生にはあらためて感謝しなければならない。