怪獣万歳!

muho2’s diary

小説を書いて暮らしている大倉崇裕です。怪獣が3度の飯より好きです。政治的な発言は控えていましたが、保険証廃止の動きで頭が沸騰し、しばらく叫き続けていきます。自分自身大病もしたし、12年間親の介護もしました。その経験からも、保険証は廃止しちゃダメ。絶対!

長坂秀佳と「スパイ衛星の落ちた海!」

  • 特捜最前線第70話「スパイ衛星の落ちた海!」(脚本・長坂秀佳 監督・村山新治)を見て、あまりの面白さにふらふらとなる。


 ある夜、伊豆堂が島の海に、某国のスパイ衛星が落下。衛星は高度300メートルで空中爆発、破片は周囲3キロ四方に飛び散った。問題となるのは、機密を写したマイクロフィルムの行方。必死の捜索にも、ついに発見できなかった。
 まもなく、墜落現場付近の岸壁に脅迫状が。「空の死神」と名乗る脅迫者は30億円を要求する。
 聞き込みに回る橘は、衛星落下時、現場で録音テープを回していた少年タカシに出会う。問題のテープには落下時の音、走り去るバイクの音が入っていた。
 現場付近に出没していた暴走族が容疑者に。だが橘は、タカシへの疑念を捨てきれない。彼は数年前、米軍機の墜落事故により、両親を亡くしていた。トラウマを抱え、足の不自由な姉、祖母と暮らす少年。墜落事故につき、国は少年たちに何の賠償もしていないのだ。それは、「30億要求」の動機とならないか。
 やがて、特命課に「空の死神」より電話が。1億を公園に置けとの指示。犯人はなぜ30億を1億に減額したのか。
 CIA、KGBの出先機関が動き出す。神代は及び腰の内閣調査室室長と対立。事件はタカシ一家を中心として動きはじめる。マイクロフィルムの行方は?

  • これはキーハンターかGメンかと思うほど、ファンタジックな陰謀国際もの。正直、特捜にはまったく似合わない。CIA、KGBはお笑いだぞ。
  • これを真正面からやろうとすれば、やはり2時間は必要だろう。冒頭の衝撃度を狙ってスパイ衛星を出してはきたが、不完全燃焼。話の要点は米軍機の墜落とその復讐である。特命が対する敵も、暴走族だし……。