怪獣万歳!

muho2’s diary

小説を書いて暮らしている大倉崇裕です。怪獣が3度の飯より好きです。政治的な発言は控えていましたが、保険証廃止の動きで頭が沸騰し、しばらく叫き続けていきます。自分自身大病もしたし、12年間親の介護もしました。その経験からも、保険証は廃止しちゃダメ。絶対!

獅子の時代と使命

  • 和洋・テレビ・映画を問わず、すべての映像作品の中で一番好きなものは? ときかれたら「獅子の時代」をあげる。「刑事コロンボ」でも「特捜最前線」でも「ウルトラマン」でもなく「獅子の時代」である。
  • 「獅子の時代」は1980年のNHK大河ドラマ。菅原文太、加藤剛、大原麗子、大竹しのぶ他。脚本は山田太一。会津藩藩士平沼銑次と薩摩藩藩士苅谷嘉顕の二人の視点から、激動の時代を描く。1867年のパリ万国博に始まり、戊辰戦争を経て新憲法の制定まで。虚実を取り混ぜながらも、時代のダークな側面をためらうことなく描き尽くしている。
  • 時代に乗り遅れた者と時代を読み切った男が出会い、すれ違い、次第次第に理想と現実がずれ始める。最後の最後に待っていたものは何だったのか。第1話と最終回、主人公二人の立場がどう変わっていったのか、そこに「獅子の時代」のすべてがある。
  • 記憶力のまったくない私だが、小学生のとき、この番組を見ていたことだけは明確に覚えている。加藤剛の衝撃的なラスト、洪水に飲み込まれる大原麗子、蝦夷の刑務所より脱走する菅原文太など、切れ切れながら頭にこびりついているシーン多数。
  • 今回、恐ろしいことに「獅子の時代」がDVDになった。まずは第1話から24話まで。緊縮財政のおり、こんなものを買っている場合ではないのだが、もう仕方がない。これは「使命」であるとあきらめる。ここで無理しなければ、一生見ることができないかもしれない。数年前、衛星2で再放送したときには、内容的な問題からか数話放送を見送られダイジェストにされてしまったのだ。
  • ということで、いろいろ言い訳しながらも、「獅子の時代DVDボックス」が手許にある。