- 小田原H氏と「ミリオンダラー・ベイビー」を観に行く。あまり映画館に行かなくなってしまったが、怪獣映画とイーストウッドの映画は別。
- アカデミーをほぼ総なめにしてしまったのには正直驚いたが、映画を観ると「なるほど」と納得できる。近年のイーストウッド作品評には「完璧」という言葉がよく使われる(「スペースカウボーイ」あたりまでは「上手い」だった)。粗を探して文句をつけると村八分にでもされそうな、そんな雰囲気すら漂う。それほどに完璧かつ映画への情愛に満ちた作品を、それも連続して作り続けているのだから、まさに生きた伝説なのでありましょう。
- 朝日新聞に載った沢木耕太郎氏の批評、「完璧だが傑作ではない」。これを酷評とみている人が多いようだが、私はそれほどの印象を受けなかった。一般多数に向けた最大公約数的な批評としては、こんなものでしょう。ただ、手紙を日付け通りに並べておくはずだ、というくだりについては納得できず。主人公は娘からの返事を待っているわけで、毎度返送されてくる手紙を時間軸のとおりに並べておけるはずがない。そんなことをしたら歳月の重みを感じるだけではないか。あれは箱の中に放りこのれているのが、正しい演出だと思う。
- ちなみに私は、傑作でないものに完璧があるわけがなく、傑作だから完璧があると思っている。
- 「ミスティック・リバー」が頂点だろうと思っていたのだが、それを更新。2時間20分近い時間が一瞬にして消えてなくなるほどに感じられた傑作映画でありました。イーストウッド万歳。
- 本日の阪神、4対0で勝利。福原素晴らしい。福原素晴らしい。福原素晴らしい。