怪獣万歳!

muho2’s diary

小説を書いて暮らしている大倉崇裕です。怪獣が3度の飯より好きです。政治的な発言は控えていましたが、保険証廃止の動きで頭が沸騰し、しばらく叫き続けていきます。自分自身大病もしたし、12年間親の介護もしました。その経験からも、保険証は廃止しちゃダメ。絶対!

スティーブン・セガール先生と判らん映画

Muho2006-09-30

  • スティーブン・セガール先生のDVDが、早く見ろ見ろと脅迫的念を送ってくるので、仕方なく一本見る。
  • セレクトは「沈黙の脱獄」。脱獄は普通、沈黙してやるものだ、というつっこみを嫌というほど受けた作品。
  • 前回の「一撃」ほどではないにしろ、見事にはずされた作品でげっそりする。中の下くらいの評価。
  • 今回はすかしたラッパーとともに暴れるパターン。「電撃」「奪還」の延長線にある。
  • 最大の問題点は、脚本が複雑すぎて、セガールも監督も誰もついてこれなかったというところ。セガールの役所は依頼があれは何でもする泥棒。唐突に予知夢のある彼女が「やばい夢」を見たために足を洗うことに決める。最後のお仕事と2000万ドルの運搬を引き受けたが、そこには陰謀が。相棒であるブルーノが警備員を射殺して現金強奪を強行。セガールは巻きこまれる形で逃走を図るがなぜか警官が待ち伏せ。結局セガールは刑務所へ。無敵セガールはそこにいたすかしたラッパーを手なずけて脱獄。自分をやっかいごとに巻きこんだヤツらを、叩きのめしていく。
  • セガールの逃亡事件で警官が三人死んでいるため、「俺は無実の罪で投獄されたんだ」とどうして言張れるのか判らん。黒幕マックスが2000万ドル強奪した真の意味が良く判らん。マックスが「黒魔術を使う」という設定も何だったのか判らん。そもそも黒魔術使ってないし。麻薬捜査班が介入するのだが、その目的も判らん。すかしたラッパーがなぜ脱獄することをセガールが知っていたのか説明がないため判らん。病院が再開するのだが、その意味が判らん。セガールの最後のセリフは「もう大丈夫だ」。大丈夫なことなんて一つもないのだが、その根拠が判らん。そうそう、すかしたラッパーはなぜ投獄されていたのか、説明がないので判らん。脱獄した後、黒幕を叩きのめし、「俺は無実だから刑務所には戻らない」と言っているが、警官三人殺しはどう処理されたのかが判らん。この映画の監督は才能があって、セガールの次回作も撮ることになったというが、どこに才能があるのか判らん。あ! ヒロインの予知夢が何だったのか最大級に判らん。こんな映画のDVDを買ってしまった、自分自身が判らん。
  • ちなみに、「沈黙の脱獄」となっているが、「脱獄」に割かれる時間は全体の10分の1以下で、タイトルに偽りあり。あえて邦題をつけるとしたら、沈黙の……沈黙の……どういうタイトルをつけて良いのかも判らん。
  • 何はともあれ、スティーブン・セガール先生が出演されている傑作映画なので、皆さん、心シテ観るように。