怪獣万歳!

muho2’s diary

小説を書いて暮らしている大倉崇裕です。怪獣が3度の飯より好きです。政治的な発言は控えていましたが、保険証廃止の動きで頭が沸騰し、しばらく叫き続けていきます。自分自身大病もしたし、12年間親の介護もしました。その経験からも、保険証は廃止しちゃダメ。絶対!

祝! 優勝とまだつづくリンジー・バッキンガム

Muho2006-10-10

  • 中日の優勝、おめでとうございます。信じてもらえないかもしれませんが、心から祝福します。今日の試合もしびれました。あそこで満塁にできるところがすごいチームです。日本一になってください。
  • とはいえ、8月末から今まで24勝5敗。恐るべし。阪神ファンにとっては、あまりに幸福な一ヶ月半であった! 来る日も来る日も阪神が勝ってるんだからなぁ。優勝云々よりもうれしかったなぁ。
  • リンジー・バッキンガムつづき。「タスク」あたりから、CDで買うようになったと思う。二枚組を一枚にまとめ、当時としては、「本当に全曲入っているのか?」と輝く小さな円盤を眺めては思ったものだ。「タスク」というのは問題アルバムで、大ヒットしたアルバム「フリートウッドマック」(ファンタスティックマックという邦題は反吐が出るほど嫌い)、「噂」に続く新生マックの三枚目だった。「噂」の延長線上にあるものを素直に作れば、同様の大ヒットが見込めたにもかかわらず、「タスク」はフロントマン三人の個性が全面に出た、三人のソロアルバムを一つにまとめたようなものだった。中でもリンジー・バッキンガムの暴走ぶりは素晴らしく、「Over & Over」に続いて「The Lede」が始まったときには、二の句がつげない状態だった。
  • 当時は「タスク」が理解できず、いろいろな聴き方を試したものだ。リンジーの曲だけを取りだしてみたり、逆にリンジーの曲だけ抜いてみたり。
  • 大人になって、アルバム制作時、メンバーの仲はガタガタでバンドとして崩壊状態であったことを知った。「タスク」の後、リンジーもスティービーもクリスティンもソロアルバムをだして、フリートウッドマックは実質的解散状態となった。
  • 「タスク」は最近、未発表バージョンを加えたリマスターバージョンが出た。愛聴しているが、やはりアルバムとしての完成度には「?」マークがつく。
  • リンジー・バッキンガムはフリートウッドマックの頭脳と言われた。その頭脳がソロでギンギンやっているのだから、バンドが「解散」ととられるのは当然だろう。でも、バンドのリーダー、ミック・フリートウッドのリンジー操縦術は凄かった。「ミラージュ」をだした後も、バンドの休業状態は続く。その五年後に奇跡の復活「タンゴ・イン・ザ・ナイト」が完成するのは、ミックがソロアルバムを作っていたリンジーを巧みに誘導、いつのまにかメンバーを集め、リンジーはソロで使うはずだった曲までも手みやげに、アルバム作りに没頭することになる。リンジー、お人好しだなぁ。本当に好きだよ。
  • でも、「タンゴ・イン・ザ・ナイト」後、リンジーは本当に脱退を宣言。ツアーには同行しなかった。マックは、リンジーの代わりとしてリック・ビトーとビリー・バーネットを新メンバーとしてツアーを開始。私の洋楽友達A君は「一人脱退して二人雇うわけだから、リンジーはやっぱり凄かったんだ」と言っていた。結果として二人の加入は大失敗。悪夢のようなアルバムを二枚だして、フリートウッドマックは本当にこの世から姿を消した。ミック・フリートウッドは著書の中でいろいろと暴言を吐き、スティービー・ニックスがまず脱退。ついにはクリスティン・マクビーまで辞めてしまった。あらら。
  • さて、脱退したリンジー・バッキンガムがソロとして精力的に活動したかというと、そんなことはまったくなく、スタジオアルバム「Out Of The Cradle」を一枚だしただけ。リンジーが復活するのは、1997年、奇跡の再結成を待たねばならない。