- DVDを購入し、やっと観ることができた、「イン・トゥ・ザ・サン」。あまりのつまらなさにフラフラとなった。
不法滞在の外国人締出しを掲げた都知事候補が、暗殺者によって射殺された。テロの可能性を考え、FBIは捜査を開始。協力を求められたCIAは、日本で育った(!)伝説のCIAエージェント、トラビスを紹介する。
連絡を受けたトラビスは、なぜだか判らないが独自に捜査を開始。都知事暗殺にヤクザとか結社とかが関わっていることを知る。ヤクザのボス黒田は、結社と手を握り、ライバルヤクザを一掃、アメリカにのりこんで一旗揚げようとしている。都知事暗殺は目くらまし。FBIの捜査官は新米で、まったくの無能であり、ゴーゴー夕張は都知事の娘としてワンカットだけに登場しセリフもない。
絡んできたチンピラを叩きのめしたセガール……じゃなくてトラビス。そのチンピラはなぜか郊外の潰れた「温泉宿」を根城にする黒田の配下であり、セガール……じゃなくてトラビスは刀屋を経営し、「これ、人切れまっせ」とか言っている。
セガールの恋人は指切りげんまんをして、ひどい目に遭い、黒田の所有する「寺」で日本刀がうなりをあげる。
- とりあえず、ほぼ全編、日本が登場するのはたしか。都内をセガールがのしのし歩く。
- 大沢たかおはこの映画で、自らのキャリアを台無しにした。「セカチュー」帳消しね。寺尾聡も含め、この映画に出た日本人は、あまりに気の毒で見ていられない。唯一、キラリと光ったのは、コロッケであった。
- 未公開映像の中で、ゴーゴー夕張のセリフシーンがあった。
- CIAエージェントの女が何のために出てきたのか最後まで不明だったが、彼女の活躍するシーンがほぼすべてカットされていることが、特典映像を観て判った。他にカットすべきシーンは山ほどあったと思うのだが。
- 東京を舞台にしてはいるが、日本人の感性は1970年代のものとして描かれている。つまり、日本人の行動原理は、仁義なき戦いであるということ。
- 「腹切り」に比べ理解度は100年ほど進んだことにはなる。
- とにかく、日本の風景の中でセガールが動いている以外、すべてが退屈で失神しそうになる。大沢たかおさん、失敗だったねぇ。出なければよかったねぇ。何で出ちゃったんだろうねぇ。止めておけばよかったねぇ。コロッケは出てよかった!