- 従姉妹からの連絡で知ったのだが、アメリカの叔父が亡くなったらしい。90歳近い高齢。日本流に言えば、大往生に近いものだと思う。合掌。
- 叔父は日本語がまったく話せなかったので、意思疎通も密にできたわけではなかったが、とにかく優しい、聖人のような男性だった。ピアノを愛し、ジャズを愛した。2010年、サンフランシスコの自宅に遊びに行った際、オークランドにあるジャズバーに連れて行ってくれた。後にも先にも、叔父と二人で出かけたのはそのときだけだ。叔父は日本語がダメで耳が遠い。私は英語が得手ではない。そんなこんなでずいぶんな珍道中になったけれど、とても素敵な、思い出深い夜になった。
- 私がSFを訪れたのは、2012年が最後。家を辞するとき、笑顔で見送ってくれたのが最後になった。
- その後、2013年、祖父の葬儀のことで、叔母と決裂、絶交したため、叔父と会うこともなくなった。まあ3年以上音信を断っているわけだから、当然といえば当然なのかもしれないが、叔父が亡くなったことについて、叔母からは一報もない。まあ、そこまで東京の甥が憎たらしいのであれば、それはそれでかまわないが、争いとは無縁で、ただひたすらに優しかった叔父のことを思うと少し悲しく、また情けなくもある。
- 叔母の私に対する怒りは相当なものなんだろうな。彼女は、長女の別れた旦那のことを名前を呼ぶのも汚らわしいということで「X」と呼んで蔑んでいた。私のことは「Y」とか「Z」とか呼んで蔑んでいるのだろう。望むところだ。