怪獣万歳!

muho2’s diary

小説を書いて暮らしている大倉崇裕です。怪獣が3度の飯より好きです。政治的な発言は控えていましたが、保険証廃止の動きで頭が沸騰し、しばらく叫き続けていきます。自分自身大病もしたし、12年間親の介護もしました。その経験からも、保険証は廃止しちゃダメ。絶対!

ピラニアを愛した容疑者

  • ピラニアを書いたのは、最近のことではあるのですが、少し思い出を。ジュウシマツをスタートにいろいろな動物をテーマにしてきたけれども、まだ魚類は一度もなかった。魚類に挑むが、最初だった。動物はたとえカゴの中にいようと、何らかのアクションを起こしてくれる。でも、魚は水槽の中だけなので、それをいったいどうやってミステリーにするのか。あれこれ悩んでいたときに浮かんだのが、まさにピラニア。凶暴な肉食魚なら、ミステリーとの相性も抜群! と思ったのだが……
  • 案の定、調べてみると、ピラニアは実は臆病で人をまるごと骨にしたりは、基本的にはしない……と。考えてみれば、ピラニアって映画の影響が大きい。私の場合、何と言っても「007は二度死ぬ」だった。敵のボスが室内の池にピラニアを大量飼いしており、作戦に失敗した部下をそこに落として処刑する。もう一つ、「ゴルゴ13」に「鬼畜の宴」という傑作があって、これは刺激を求める大富豪が、アマゾンで現地の少女を捕らえ、ピラニアのいる川に放りこむ。何秒で食い尽くされるかを賭けて興じるのである。この凄惨な描写がピラニアへの恐怖を煽った。でも、同じような経験で、同じようなイメージを持たれている人って絶対にたくさんいると思う。だから、真偽はともかく、例えば子どもが遊ぶ池などにピラニアが放流されたら、大騒ぎになるだろう……と考えた。
  • ビラニアは残念ながら飼育されている人を見つけることができず、近所の熱帯魚ショップなどに行き、観察した。これがまた、なかなかにかわいらしい。けっこう臆病だと聞くと、その厳つい面構えからしてますます愛おしくなる。エサやりの場面を見られなかったのは、ちょっと残念だった。
  • いきもの係からは少しずれるけれど、007は恐ろしい動物の宝庫だった。登場回数も多く、一番印象的なのはやはりサメ。「私を愛したスパイ」などにも登場するが、上手く使っているのは「ユア・アイズ・オンリー」だと思う。沈没船探索シーンのサメ、ポップコーン食べながら見てたら、鼻から出る。
  • 007、タランチュラ、毒蛇、ウミヘビ、サメ、ピラニア、ドーベルマンもいたな。でも一番怖いのは、ブロフェルドの膝に乗ってるネコ。

 

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