- 第19回本格ミステリ大賞の開票式。今回は評論部門で、『刑事コロンボ読本』町田暁雄(洋泉社)と『21世紀本格ミステリ映像大全』千街晶之 (原書房)の両作に少し関わらせていただいたので、町田さんと共に会場へ。久しぶりに見る開票作業。やはり、一作品の独走で決まるなんてことはないのね。必ず手に汗握る接戦となる。両作は受賞を逸したけれど、共に、映像ミステリーの評論、評価を軸とするものであったこと、そしてそれらが文芸と対等の評価を得られることが証明できたわけで、大いなる収穫だったと思う。その両者に関わることができたのは、実に光栄であります。
- 『刑事コロンボ読本』については、コロンボという作品はいまなお人気に衰えは見られず、今後もより多角的な研究がなされることを願いたい。『21世紀本格ミステリ映像大全』については、ギリギリで間に合わなかった「アンナチュラル」以降も本格ミステリードラマは傑作が多数生まれている。時間はかかるかもしれないけれど、続刊を願いたい。
- 開票式に向かうため家を出ようとしたら、息子が「これ持ってっていいよ」とウルトラの父とブースカを渡してくれた。一緒に開票式に臨んだという証拠写真と共に。
【小説部門】
— 本格ミステリ作家クラブ (@honkakumystery) May 10, 2019
『アリバイ崩し承ります』 大山誠一郎 (実業之日本社)6票
『刀と傘』 伊吹亜門 (東京創元社)16票
『夏を取り戻す』 岡崎琢磨( 東京創元社)11票
『碆霊(はえだま)の如き祀るもの』 三津田信三 (原書房)5票
『パズラクション』 霞流一 (原書房)11票 pic.twitter.com/zwucXkAn3D