- 振り込め詐欺の実態をドラマ化した「詐欺の子」。中でも印象的なのは、若者を詐欺グループに勧誘する手口。
「あんな風になりたいか? 朝から晩まで働いてよよう、ギリギリ食っていけるだけだよ」
「いいか、電話で話してすぐ100万、200万って出せるとこだよ。金が余ってる家なんだよ」
「俺たちが食っていけないのによ、爺婆の所には、金が有り余ってるんだぞ。おかしいと思わねぇか」
「働きたくてもよお、仕事なんてねーよな。いいか、お前らにはよお、ここしかねえじゃんよ。ここしかねーぞ。もう。いいか、ここから逆転しろ。人生変えるんだよ。お前たちなら、絶対できる」
- イッセー尾形演じる弁護士の言葉はチクリとくる。
「犯罪組織に関わっているということを知りながらですね、自分はその中のちっちゃい歯車だ。そんなに悪くはないだろう、主張するんです。その言い逃れる姿。言い逃れ言い逃れして責任を引き受けない姿はどうも、この我々の社会と似てる気がするんですね」