- 中野で行われた「桂吉朝独演会」へ。吉朝師匠の落語、実は一度も聴いたことがな かった。ではなぜ独演会へ? 先日、米朝師匠が出演しておられた「徹子の部屋」で 「吉朝は力をつけてきましたで」の一言を聞いたため。それと、演目が「百年目」。 これは次作のモチーフとなるネタなので、ぜひ生で聴いてみたかったのだ。
- まずは「百年目」。丁稚に小言をいう番頭の最初の一言で思わずびっくり。うまい 。こんなにうまい人を今まで知らなかったなんて。勉強不足でありました。「百年目 」は番頭→旦那と「貫禄」が移動していく難しい噺。師匠ご本人は謙遜しておられた が、ここまでの「百年目」はひさしぶりに聴きました。
- 中入り後は「まめだ」。これは情景描写につきる。師匠の語り口は完璧で、初夏の 陽気にもかかわらず、秋の物悲しい雰囲気が伝わってきた。「銀杏の葉がさらさらさ らさら」。短いが、胸をつくいい噺。