読心術を得意とするマジシャン、マックス・ダイソンがギロチンで首を切断され死んだ。ギロチンはマジックの仕掛けが施されていたもの。一見、事故に見える現場だが、コロンボは被害者の手にしていたドライバーに注目。マックスがニセ超能力者を暴く仕事をしていたことを突き止め、一人の自称超能力者に目をつける。復活コロンボの第一作。20分過ぎ、コロンボの初登場シーンは実に格好良い。ここにすべての労力を注ぎこんだことが判る。注ぎこみすぎて、残りが緩慢。何よりも、犯人のインチキ超能力によって軍部が騙され、彼を雇うこと自体がバカバカしい。大喜びで雇われる犯人も犯人で、その後、どうするつもりだったのだろう。レビンソン&リンクにとって「読心術」ものは思い入れが深かったようで、テレビ映画「謎の完全殺人」や「コロンボ・魔術師の幻想」などにも登場する。それにしても、小池朝雄が生きていればなあ。