怪獣万歳!

muho2’s diary

小説を書いて暮らしている大倉崇裕です。怪獣が3度の飯より好きです。政治的な発言は控えていましたが、保険証廃止の動きで頭が沸騰し、しばらく叫き続けていきます。自分自身大病もしたし、12年間親の介護もしました。その経験からも、保険証は廃止しちゃダメ。絶対!

順天堂に消えた80万円と順天堂に消えた私の一日

Muho2007-12-22

  • 順天堂医院に入院していた身内が20日に退院。検査入院ではあったが、諸々、治療などもあって、約三週間の入院。治療費はずばり80万円近くかかった。三年間治療を続けている病気の総括と、新しい薬の投与、それに伴う副作用の有無などを三週間かけて見たわけだ。新しい薬が上手くいけば、大本の病気が治り、手が動かないなどの症状もすべて緩和されるはず。金と手間はかかったけれど、それだけの甲斐はあったのかなとヘルパーさんの力などを借り、退院した。一日置いて、21日、身内から電話があり、全身に発疹ができ痒くて耐えられないとのこと。新薬の副作用の中には、「発疹」も含まれているため、それが出たらすぐ連絡するようにと言われていた。順天堂に電話をしたところ、すぐに来るようにとのこと。予定の数々をキャンセルし、身内の自宅に行き、医院に連れていった。ここは土曜も診察があるためものすごい人。緊急性があるため、とりあえず予約をすっ飛ばして診療はしてくれたのだが、結局、主治医他、チームを組んでいる二人は姿を見せず。初めて会う医者がただひと言、「新薬の服用を中止してください」。それから「皮膚科にかかるように」と手紙を渡された。「それだけかい?」という気はしたが、ここは身内の容体が心配なので、皮膚科に行く。そこでは15人待ち。唖然呆然としつつ、ヘロヘロの身内とともに三時間待ち、ようやく診察。かゆみ止めと塗り薬を貰い、次の診療の予約をして、五分で終了。病院を出たときには日も暮れ、私の一日は消し飛んでいた。
  • 日本に病気を患っている人はいっぱいいるし、介護で苦しんでいる人もたくさんいるだろう。この程度のことは日常茶飯事なのだろうが、それにしても、今回の順天堂の対応はどうかと思う。そりゃあ、入院ベッドの回転率を上げないと儲からないし、年末だし、さっさと退院させたいのは判るけれど、退院した翌々日に副作用が出て、その結果、「投薬中止」かよ。では、80万かけた入院は何だったのだろう。副作用の状態を主治医が診ることもなく、薬を止めただけで、それからの指示もなし。挙げ句、三時間待たせるのかよ。
  • 順天堂脳内神経科は優秀だと思うし、主治医の治療がなければ、身内はとっくに死んでいたと思う。そういう意味ではありがたいと思っているけれど、今回のことも含め、人間的な対応という意味ではクソ以下だと思う。こんなクソ病院さっさと見限って、他に行きたいところだけれど、他の病院に行ったところで、順天堂の診察が追認されるだけで、新しい治療法が見つかるわけでもない。労力が無駄にかかるだけだろう、くらいの常識はある。
  • それでも、面倒を見る側からすれば、治る治らないよりも、もう少しこちらの側にたった対応をしてくれる病院がどこかにないものかと、夢を見てしまうのである。