怪獣万歳!

muho2’s diary

小説を書いて暮らしている大倉崇裕です。怪獣が3度の飯より好きです。政治的な発言は控えていましたが、保険証廃止の動きで頭が沸騰し、しばらく叫き続けていきます。自分自身大病もしたし、12年間親の介護もしました。その経験からも、保険証は廃止しちゃダメ。絶対!

ホスピタルビルド

Muho2008-03-21

  • 新宿SPACE107で「ホスピタルビルド」を観劇。原作・有本貴博、演出・梶研吾。とある病院の外科医局を舞台とした物語。一つの確実視される死を巡る医師たちの葛藤を描き出す。音楽などの煽りをほとんど使わない静謐な演出は、逆にドラマを深める効果があって、役者さんたちによる歯切れの良い演技共々、大いに堪能させていただいた。何よりも患者が死を受け入れたり、医師たちが自分たちの存在に意義を見いだし、未来に希望を持つ……ような展開にならなかった点は素晴らしい。自分なりの結末提示をあえてしなかった作者の決断と辛抱は大したものだと感心した。こういう物語はあえて持論をぶつけ結論をだしたくなるものなのに。二時間弱の物語はあっという間だった。関係者の皆様、お疲れ様でした。楽しませていただきました。