怪獣万歳!

muho2’s diary

小説を書いて暮らしている大倉崇裕です。怪獣が3度の飯より好きです。政治的な発言は控えていましたが、保険証廃止の動きで頭が沸騰し、しばらく叫き続けていきます。自分自身大病もしたし、12年間親の介護もしました。その経験からも、保険証は廃止しちゃダメ。絶対!

遭難者を救助せよ! と新田次郎

Muho2008-07-05

「遭難者を救助せよ!」(細井勝)
富山県警山岳警備隊のメンバーに密着。その生き様や山との関わりを描いている。今まで、隊員自ら記した本はあったけれど、第三者が客観的に書いたものは初めて読んだ。男臭い縦社会の絆が、これでもか、これでもかと続き、正直、そこまで書かなくても……と思ったりするのだが、それが逆にこの本を魅力あるものにしている。警備隊あっての登山であり、その努力、活躍には本当に敬意を払いたい。
「先導者・赤い雪崩」(新田次郎)
新田次郎の著作は京都の実家に置きっぱなしであり、どれを読み、どれがまだなのか判らない状態。近所の書店でたまたま見つけたので購入。「先導者」「登りつめた岩壁」「蛾の山」「嘆きの氷河」「」谷川岳幽の沢」「白い砂地」「赤い雪崩」「まぼろしの雷鳥」を収録。どの作品も、現在では「ミステリー」の範疇に入るものばかりであり、完成度も高い。勉強不足で判らないのだが、ミステリー作家としての新田次郎の評価というのはどうなのだろう。