- 最近、小説の書き方、作家としての生き方、生活の仕方について聞かれる事が多い。たしかに、そういう需要はあるようだ。
- せっかくなので、ちょっと考えてみたのだけれど、やっぱり自分には無理みたい。子どものころから小説を読んでたわけではないし(ミステリーを読み始めたのが大学生のとき)、小説作法の勉強をしたわけではないし、そもそもプロットをきっちり立てないし(A4の紙に落書きするくらい)、メモもとらないし(ノートごとなくして帰ってくる)、取材も大してしないし(人付き合いが苦手なので人脈がゼロ)、編集者さんとマメに打ち合わせもしないし(プロットがないのだから打ち合わせのしようもない)、書いているものを途中で見せたりもしない(そんな恥ずかしい事絶対無理)。多分、語ったとしても、何の参考にもならないに違いない。
- 既に出版された作品について、どのように作っていったかを振り返る事はできる。振り返りながら、自分で「そうか、そういう事だったのか」とびっくりし納得したりする事もしばしば。けっこう楽しかったりする。
- 「何だかよく判らない作家」になる事が目標だったけれど、結果として、「自分の事もよく判らない作家」になってしまった。