- 桂小米朝独演会に行く。小米朝師匠を生で聴いたのは、7年ほど前。何となく細身の芸だなと思った記憶がある。華奢で綺麗で、声も良い、それだけに重厚感に乏しい、そんな印象だった。
- さて、高座の師匠。まずは、米朝師匠にそっくり。実子なのだから当たり前だが、あまりにも似ている。
- 演しものは、かの大作「地獄八景」。出だしこそ落ち着かな気であったが、「渡し賃」のあたりまでくると、師匠独特のペースを確立されていた。後半、「六道の辻」へかかると、もう独壇場。大ネタとはいえ下手に構えず、自然体であっさりと演じられた師匠。前半のバタバタ感が少し抑えられれば、米朝師匠の「地獄八景」を超えることも可能だと思う。
- もう一席は「七段目」。これはもう圧巻。十八番と言って良いのではないか。隙なし。
- ただ、「細身の芸」という印象は相変わらず。年齢を重ねるにしたがって、どうなるのか。期待しております。
- 何だかんだ言っても、全体通して実に楽しい2時間でした。師匠の独演会は2回目とのこと。これからが楽しみである。