- 「ウルトラセブンX」の第7話を観る。何も起きない中にドラマがあった前回とうって変わり、いろいろな事が起こりまくる中にラブストーリーがあるという秀作だった。時間軸を入れ替えつつ、巧みに真相を見せていく脚本の手腕は大したものだと思う。ラブストーリーをレギュラーの当事者に置くのではなく、あくまで傍観の立場でハッピーエンドに繋げたのは、大正解。アンハッピーエンドは大人の味と勘違いしている輩が多い中、このあっけらかんとしたアプローチはあくまでも「ウルトラ」のそれであり、非常に好感が持てた。エイリアンとレギュラーたちの出会いがこれまた偶然の連続……というのは気になるけれど、もはやこれは仕方ない範疇なのだろう。時代劇でもそうだし。
- 前回は演出が幾分脚本を押しこみながら、阿吽の呼吸で名作に仕立てた。今回は脚本に演出が押されてしまい、ちょっとバランスを欠いたように思う。時間軸の入れ替えがものすごく判りにくいし、ゲストの石川紗彩氏演じるキャラクターは彼女の限界を超えていたような気がする。こうした演出がこのまま進化していくと、結局は自己満足に終わってしまう危険を正直、感じた。
- とはいえ、今回のエピソード、数年ぶりに「平成のウルトラ」らしい雰囲気をまとっていた。具体的にどうだとは言えないけれど、平成のウルトラマンというのは、「ここ」だと思った。「ここ」以上のものを足してはいけないのだなと。
- セブン登場はあまりにも素晴らしく、五回くらい見てしまった。