怪獣万歳!

muho2’s diary

小説を書いて暮らしている大倉崇裕です。怪獣が3度の飯より好きです。政治的な発言は控えていましたが、保険証廃止の動きで頭が沸騰し、しばらく叫き続けていきます。自分自身大病もしたし、12年間親の介護もしました。その経験からも、保険証は廃止しちゃダメ。絶対!

ウルトラセブンX。バツではない9

  • 「ウルトラセブンX」第9話を観る。最近、いろいろな人から「セブンXを礼賛している希有な人」と言われるのだが、客観的に見ても、よく出来た作品だと思うけれどなぁ。ただ残念なのは、肝心の第1話の出来が悪かったこと、ようやくペースを掴んできたなと思ったら最終回であること、そして「ウルトラセブン」の名を冠していること。過去の遺産に頼ることは、放送前までは有利かもしれないが、いったん始まってしまうと、どこまでもマイナスの要因にしかならないと思うのだが。
  • で、第9話。ここまで到達できれば、あとはそのフォーマットで一年くらいできるのではないか。太田愛氏をメインにして、骨太な物語を紡いでもらいたいなぁと心底思う、素晴らしい出来だった。偶然を極力廃して、きちんと捜査をしている。謎が物語をひっぱり、それなりに綺麗なオチもつく。過度の思い入れのない、穏やかなファンタジーで、「ウルトラの心」が感じられる作品でもあった。漠然と思ったのは、敵はもう少し強い方が良かったのではないかということ。あの調子では、もう少しがんばれば人間にも倒せた気がする。Xにあの役目を負わせるのならば、人間を圧倒してもらわないと説得力がない。それと、「もう終わらせてやれ」というセリフは、捜査側が言うのではなく、兄本人に言わせた方が効果的だった気もする。どちらも完成品を見たから言える、些細な妄言である。
  • 一応、BSでやってるナントカギャラクシーも見ようとしたのだが、一話の録画に失敗した。過去の遺産商売もここまでくると、ちょっとワクワク(サドラー対テレスドンは見たい。でも、ベムスターをだすなら、ベムスター対ドラコだろう)する。だが、平成に「ティガ」までいったことを考えると、現在が「退化」の最終局面にいることは間違いない。ウルトラQ→ウルトラファイト、ティガ→ナントカギャラクシー。次は何がくるのか。