- 警視庁物語
「逃亡五分前」
深夜、タクシー運転手が射殺され、現金が奪われた。上野、下谷と続く連続強盗事件と同一犯と思われた。被害金額は4-5000円。薬莢も回収されていて見つからない。後部座席にあった爪楊枝の袋には、「柳橋田中 夏子」とある。聞きこみの結果、夏子がそれを渡したのは、農林省の係長「スーさん」こと菅井と判明。菅井は銀座アルバイトサロンの女性と一緒だった。被害者の死亡推定時刻などから、被害にあったタクシーは菅井らを送り届けた後に犯人を乗せたと思われる。菅井らの目撃証言から、彼らが下りた直後、白マスクの男が乗り込み、深川方面に走り去ったと言うが……。やがて、使用されたけん銃は32口径ブローニングと判り……。1956年作品。「特別機動捜査隊」にも大きな影響を与えた作品で、事件を追う刑事たちを淡々と描いていく。30年後の「LAW&ORDER」を彷彿とさせる作品。現金目当ての強盗なので、そこに計画性などはなく、目撃証言と科学捜査の結果得られた証拠だけを頼りに、ひたすら東京の町を駆け抜ける。当時の「柳橋」から代々木、東京駅の理髪店から駅構内、山手線と当時の風俗を見ているだけでも楽しい。警視庁の方もなかなかに開けっぴろげで、発射痕の鑑定やモンタージュの作成など、惜しげもなく見せてくれる。アルバイトサロンの女性と一夜をともにした事がばれた農林省課長の悲しいまでの小心ぶりや、刑事の聞きこみに耳そばだてるご近所さんなど、隅々にいたるまで当時の世相が現れていて、本当に面白い。課長を演じる神田隆が出色で、70年代にありがちな「怒鳴って殴って叱る」刑事・上司ではなく、終始穏やかで物腰も柔らかというのが、何ともいえずリアル。ただ、そんな彼が劇中、容疑者を取り逃がした刑事に対し、電話越しに「バカ野郎!」と怒鳴るシーンがあり、その一発がすこぶる効く。その夜「怒鳴ってすまなかったねぇ」なんて謝るところも含め、底知れぬ魅力がある。
- 問題物件
いや、怖い。怖かったです。ゴミ屋敷編だと思って油断していました。
昨日のドラマ『問題物件』にhttps://t.co/hr7PSzzuD3
— 吉田悠軌 (@yoshidakaityou) 2025年1月29日
拙著『教養としての最恐怪談』がデデンと出てきて内田理央さんを驚かせてました!https://t.co/or8p9ztkNf pic.twitter.com/Indk490soX
- 保険証廃止絶対反対
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