- 五ヶ月ぶりに散髪に行った。空いている時間を狙っていったので、客は私一人。店内のテレビでは、サッカーの試合を放送中。カミソリでゾリゾリやられている間も、サッカーの試合は続いている。刃が喉元あたりに当たったところで、日本のピンチ。アナウンサーの絶叫! カミソリを持った親父の手があきらかにピクリとしたのを感じた。試合に劇的な展開がないことを神に祈りつつ、ヒゲをそられた。サッカーは心臓によくないですな。
- 久しぶりに、介護について相談を受けた。私なんぞに相談するより、もっとためになることを言う人はいると思うので、いくつか紹介しておいた。その人は、仕事なども重なり、疲れて倒れそうとのことだった。私が言えるのは、一つだけ、倒れればいいということだ。介護者は倒れて初めて、気付いて貰える。へろへろでも、表向き、立って歩いて、仕事している間は、同情もされないし、文句言われるばかりで、何もして貰えない。倒れると、「ああ、あの人は大変だったんだ」と周囲に判ってもらえる。だから、倒れるまでがんばって、倒れればいい。そして、倒れている間に、被介護者に何かあっても、それほど文句は言われない。倒れることを楽しみに、ただ毎日、奮闘するしかない。私に言えるのは、それだけ。ちなみに、私はとうとう倒れることができなかった。だから、周囲の人たちに、鼻もひっかけてもらえなかった。