怪獣万歳!

muho2’s diary

小説を書いて暮らしている大倉崇裕です。怪獣が3度の飯より好きです。政治的な発言は控えていましたが、保険証廃止の動きで頭が沸騰し、しばらく叫き続けていきます。自分自身大病もしたし、12年間親の介護もしました。その経験からも、保険証は廃止しちゃダメ。絶対!

ドラえもんの動力は原子ろ。原子ろだったら原子ろ。何が起きようと、誰がなんと言おうと、原子ろ。原子ろ、判った? バカな人。もう一度言うよ、原子ろ。漢字読める? げ・ん・し・ろ。さあもう一度、原子ろ。

-もはや訳が判らない……。

子どもから大人まで大人気の「ネコ型ロボット」ドラえもん。これまで、動力は体内の「原子ろ」で作られているとされていた。
 その「原子ろ」が、最近発売されたコミックスで「なかったことになっている」のだ。震災に配慮したもののようだが、インターネット上では「やりすぎ!」との声も上がっている。

■「決定版大事典」では「原子胃ぶくろ」と説明
 2012年11月1日、ウェブサイト「東京福袋」主宰者の吉野忍さんが、ツイッターでこんな投稿をした。
  「息子が発見。ドラえもん大事典から『原子ろ』『原子力』の文字が消えた」
 「ドラえもん大事典」とはドラえもんの体の構造などを解説したものだが、胃袋について、従来「原子ろ 何を食べても原子力エネルギーになる」と説明されていた。しかし吉野さんがツイートに添付した画像のイラストでは、「原子ろ」「原子力」の表記がきれいに消されていたのだ。
 このイラストが掲載されている「ドラえもん 未来の国からはるばると編」(12年8月発行)を入手して確認してみると、確かに胃袋の説明箇所は「何を食べてもエネルギーになる」としか書かれていない。「原子ろ」「原子力」と書かれるはずだった部分は空白になっている。
 なお、01年発行の「決定版 ドラえもん大事典」では、「ドラえもんの胃ぶくろは、原子胃ぶくろ。食べたものは、そこで分解。高性能エネルギー炉に送りこまれ、完全に消化・吸収して、エネルギーにしてしまうのだ」と説明されている。「食べたものを原子まで分解してエネルギーにする」ということで、原発のように核分裂でエネルギーを発生させているわけではない。

■「東日本大震災の被災状況を踏まえ、再編集した」
 吉野さんのツイートがきっかけで、「原子ろ」「原子力」表記が消えたことがインターネット上で話題になった。「過剰反応しすぎ…」「これは消さなくていいだろ…」「どんだけ原子力アレルギーなんだよ」と「やりすぎだ」という意見が多く投稿されている。
 表記を消した理由について、小学館 児童・学習編集局「ドラえもんルーム」に問い合わせたところ、「多くの子どもたちに『ドラえもん』を楽しく読んでもらうために、作品世界を壊さずに、言葉を選んできました。東日本大震災の被災状況を踏まえ、再編集いたしました」との返答があった。今後も「原子ろ」「原子力」表記は消されたままになってしまうのか、と聞くと「今は分からない」とのことだった。

 

  • 詳しい状況は判らないけれど、どこからか明確な指摘、抗議があって、そこで議論を尽くし、事情を読者に説明した上で改変するのなら判るけれど、発行人が自主的にそれも密かに改変したのだとしたら、それは悲しいことだ。
  • 原子炉、原発の問題は悲惨だし、真剣に議論していくべきだと思うが、初めからなかったことにされては、議論のきっかけにすらならない。
  • 「パーマン」のクルクルパーがなくなったり、「サザエさん」の文庫版から「精神異常」がなくなったりする世の中だからなぁ……
  • ドラえもんの動力は原子ろ。原子ろだったら原子ろ。何が起きようと、誰がなんと言おうと、原子ろ。原子ろ、判った? バカな人。もう一度言うよ、原子ろ。漢字読める? げ・ん・し・ろ。さあもう一度、原子ろ。