怪獣万歳!

muho2’s diary

小説を書いて暮らしている大倉崇裕です。怪獣が3度の飯より好きです。政治的な発言は控えていましたが、保険証廃止の動きで頭が沸騰し、しばらく叫き続けていきます。自分自身大病もしたし、12年間親の介護もしました。その経験からも、保険証は廃止しちゃダメ。絶対!

もう二度と会うことはないであろう、アメリカの叔母・ミズ ナガコ・クエールへ。「ありがとう、さようなら」

  • 5月の初旬に母方の祖父が死んだ。何日に死んだのかは、親戚から一報もなかったので知らない。ただ、アメリカの叔母が、「亡くなった」とだけ伝えてきた。
  • 5年ほど前、私が身内の介護に明け暮れているとき、一日だけ家を空けねばならないときがあった。困り果て、静岡にいる従弟に、一晩だけ、身内と一緒に泊まってくれと頼んだ。その従弟はまだ身内が元気であったとき、一緒に買い物をたりして、ずいぶんといい思いをしている。少しくらい恩返しをしてもらってもいいだろうとそのときは思っていた。依頼をした直後に祖父から連絡があり、「従弟が泊まっているとき、おまえの身内に何かあったら、どうするのだ。孫に責任をどうとらせるのか」と言ってきた。まあ、今にして思えば、祖父の言い分にも一理あるのだけど、当時の私は頭に血が昇り、「俺だってあんたの孫だ。いま介護を必要としているのは、あんたの子供だ。よくそんなことが言えるな」と返事して、以来、絶交した。ただの一度も連絡していないし、従弟たちとも会っていない。祖父が死んでも葬式には行かねえと決めたのはそのときだ。だから、本当に死んでも、葬式には行かなかった。
  • 5月下旬、前々から決まっている予定で、ハワイに行った。施設にいる身内のことがあるので、何かあったときの連絡体系には気を遣った。もし何かあったときは、アメリカの叔母にも連絡が行くよう、施設に頼んでおいた。
  • 帰国し、帰国した旨のメールをアメリカの叔母にだしたところ、「苦言」というメールが返ってきた。祖父の葬式に出ないのは何事だというわけだ。叔母には前段に書いた理由を事前に語っておいたのだが、そんなことはすっかり忘れているらしい。私は「親戚の人たちと疎遠となり、祖父の死についての一報もなければ、お通夜、葬儀の日取りについても、何の連絡もなかった。叔母からのメールがなければ、今もって亡くなったことを知らなかった」と返事。すると、「電話をかけて、日時を調べれば行けたはずだ」とさらに「苦言」のメール。
  • で、ここまでのメールは、まあ仕方ないとも思う。私が葬儀に行かなかったのは礼を失する行動であるのは間違いないし、お叱りを受けるのは当然だろう。ただ、問題なのは、「苦言」が葬儀のことだけで終わらなかったことだ。
  • 叔母は私がハワイからの帰国メールをだしたことが気に入らないらしい。「父を亡くした者のところへ、ハワイが楽しかったというメールを送るのはどういうことだ。あんたのおばあさんが亡くなったとき、海外旅行をしてきて楽しかったというメールを身内の誰かが受け取ったら怒るだろう」という内容だった。叔母にメールを送るとき、祖父の件は当然、考えた。だから、必要最低限のことだけを書き綴り、落ち着いたら、写真をフェイスブックにあげているので、よかったら、見て下さいとつけ加えた。ちなみに、私がメールをだしたのは、祖父が死んだと思しき日から25日あとだ。葬儀も終わり、20日近くたった後、叔母がアメリカにいるのか日本にまだいるのかも判らない状況で、一応の生存報告のつもりで、私はメールをだしたのだ。無事に帰国したこと、そして旅が万事無事に終わったことを報告するのは当たり前だろう。それを不謹慎だの何だの、しかも、あろうことか、「ばあさんが死んだとき」というたとえ話までしている。これは苦言ではなく、ただのヒステリーだろう。
  • 介護や相続を通じて、親戚連中からは随分と煮え湯を飲まされてきた。このアメリカの叔母だけは、物の道理に通じた、器の大きい人物と思っていた。だから今まで、唯一、信頼し、いろいろとアドバイスをもらってきた。それが一転、このざまだ。
  • ちなみに、私は身内を通じ、母方の親戚連中にそれなりの援助、対応もしてきた。それだけのことをしてきた者に対し、祖父の死をひと言も知らせなかったのは、明らかに、先方の喪主、当主の過失であろう。その点について、先方の当主にも苦言があったのかどうか、その点は重ねて尋ねてみるつもりだ。それがなかったのなら、随分と公平を欠いた対応ということになる。
  • ということで、親戚の中で唯一の生き残りであった、アメリカの叔母とも、完全、絶交することにした。サンフランシスコでの拠点がなくなるのは痛いが、まあ、仕方ない。
  • ただアメリカという国への興味は尽きないので、語学の勉強は続けるつもりだ。
  • しっかし、このクソメールの対応で、仕事に集中できねえよ。くっそー。