怪獣万歳!

muho2’s diary

小説を書いて暮らしている大倉崇裕です。怪獣が3度の飯より好きです。政治的な発言は控えていましたが、保険証廃止の動きで頭が沸騰し、しばらく叫き続けていきます。自分自身大病もしたし、12年間親の介護もしました。その経験からも、保険証は廃止しちゃダメ。絶対!

長坂秀佳と白い手袋をした通り魔!

  • 特捜最前線第264話「白い手袋をした通り魔!」(脚本・長坂秀佳 監督・天野利彦)を観て、あまりの面白さにふらふらとなる。

 

都会議院西条寺、34才(!)。著名な両親を持つ「政界のサラブレッド」である。都議会に絶大な権力を持つこの男に、連続通り魔の容疑がかけられていた。
第一の犯行。主婦がカミソリで切りつけられる。背中を負傷。犯人はトレーニングウェアを着用。
第二の犯行。二週間後、喫茶店のウエイトレスが右大腿部をカミソリで切られる。犯人は前日より被害者を尾行していたと思われる。人目につかない場所は他にもあったのに、わざわざ先回りをして待ち伏せている。犯人の「こだわり」は何を意味するのか。
第三の犯行。寿司屋の出前持ちが待ち伏せにあい、足を切りつけられる。出前持ちは犯人と揉み合いになり、結局、首を切られ殺害されてしまう。
犯行直後、忽然と姿を消す犯人。発見されない凶器。捜査は進まない。
第一の犯行時、叶刑事は偶然、西条寺を目撃する。さらに現場付近に彼の車が駐っていたことも。第二の犯行時、西条寺の車がやはり現場付近に駐っている。そして、第三の現場でも。
しかし、すべては叶の目撃のみ。物的証拠は何もない。
西条寺の圧力を受けながらも、特命課は西条寺をマークし続ける。彼を通り魔に駆り立てた動機は何なのか。なぜ、被害者たちは狙われるに至ったのか。
やがて、第四の標的が……。

  • 「テレホンセックス魔」に続く、西田健様、抜群の変態犯人である。神経質、潔癖性、ウキウキエリート。もうたまりません。
  • 苦労する叶刑事に、それとなくアドバイスする桜井がかっこいい。「石鹸の香り」から導きだされる凶器遺棄方法も良い。
  • 西田健様のアキレス腱、女雑誌記者役には岡本麗。岡本麗は62話「ラジコン爆弾を背負った刑事!」のワルワルテロリストが素敵だった。62話はなかなかに面白い。何といっても、刑事が本当にラジコン爆弾を背負うのだから。女テロリストのナンバー1は167話「マニキュアをした銀行ギャング!」の根岸季衣。
  • 長坂秀佳氏は、自作ベスト20の20位に本作を入れている。なぜか「テレホンセックス魔」は入っていない。氏にとっては、セックス魔より通り魔の西田健様が上だったということか。
  • 週ニ話放送になって、もう観るだけで大変。でも幸せ。
  • 次回の長坂秀佳は第267話「裸足の女警部補!」、次回の西田健様は第275話「望郷・凶悪のブルーハワイ!」